自分らしく生きる

妹が仕事の帰りにトマトに寄って、おしゃべりをしていく。なんとなく愚痴っぽい話になってしまった。
「付き合いたくもない人たちと、無理をして付き合うのは疲れた。もっと、自分を向上させたくなるような人物と、付き合うようにしたい」最近強く感じていることだ。

トマトを開店して、まる6年が経とうとしている。それまでのウッドペッカ−の客層はかなり良かったので、お客様と話をするのが楽しかった。もちろん、トマトもカラオケ屋としては良いほうだと思うが、迷惑な客も多い。つい、「こんな商売をしなければ、接触しなくてもすんだものを」と考えてしまう。それを絶つには、商売替えをするしかない。このことについては、夫とも最近良く話あっている。もともと「50歳で定年」というのが私たちの希望であった。

夫は将来の構想として、親しい友人たちと私設養老院を作る、という希望を持っている。その準備段階として、しばらく妙高で自然を相手に暮らしてみたいと言う。私は、いずれはそれも良いと思うが、しばらくの間は今まで時間がなくてできなかったことを思い切りやりたい。

とりあえず、年配者にパソコンを教える。はじめの頃は、仕事の上で必要に迫られて、パソコンが使えるようになりたい人に、教えたいと考えていた。しかし、そういう人たちは、心にゆとりがないかもしれない。それよりも、時間がたっぷりあって、人生経験も豊かで......、という退職後の悠々自適の生活を送っている人たちのほうが、私自身も学ぶものがあるのではないか。

つまり、パソコンを教えるという口実の元に、逆に、私が何かを学び取る手段にしたいと考えているのである。高齢になっても、新しいことにチャレンジしたいという、向上心を持っているような人からなら、必ず、何かを学び取れることがあるはずだ。その後小学校などでボランティアでパソコンの授業のお手伝いをしてみたい。