勝利に酔いしれる人々

日本が勝った。

帰宅の時間にはサポータが繰り出す頃だろうと、六本木交差点まで足を伸ばしてみた。

交差点周辺だけで100人以上の警官が出動し、厳戒態勢を布いていた。なぜ、サポーターが六本木に集まるのかわからないが、人の波というより大きなうねりが信号が変わるたびに北へ南へ、東へ西へ、移動する。スポーツ紙の号外が配られ、フィットネス倶楽部の団扇が手渡されている。

私は人ごみは好きではないが、めったにお目にかかるものではない光景に、思わず興奮する。行き交う人々はおめでとうと声を交わし、手を打ち合う。そこかしこでアイーダの凱旋歌がうたわれている。

その後、有楽町に行った。こちらはいつもと変わりない金曜日の夕方の賑わい振りで、たまにブルーのユニホームを着た若者に行き会う程度だった。