公衆電話

携帯が鳴る。公衆電話からかかっている。可能性のある人を消去法で消していくと、誰も残らない。誰だろうと思いながら出てみると、陽子の声。
そうか、そういえばこの間シンガポールへの出張は成田でトランスファーだと言ってたっけ。短いおしゃべりだったが、同じ空の下にいると思うと、スカイプや国際電話での会話とはまた違った趣がある。帰りにはもっと時間があるから、会いたいねと言う。ちょっと遠いけど、連絡があったら会いに行こう。