スタバ

Sさんは東京オリンピックのコンパニオンをしているときにS氏と出会い、家族の反対を押し切って結婚した。以来ドイツ、イランなどの勤務を経て、今はアメリカで二人で静かに暮らしている。S氏はリタイアしたが、Sさんは仕事を続けている。仕事で様々な日本人に会ったときにの、信じられないようなエピソードを話してくれる。
一番面白かったのは、通訳してほしいと税関に呼ばれたときのこと。英語はしゃべれるから通訳は要らないという件の女性。職業をたずねると「Water Business」といったという。どうにも話が通じないのでSさんがよばれた。Sさんもそんな職業はわからない。水を売っているか、治水に関係のある職業かと、いろいろ考えて質問するが違うという。混乱のやり取りの後にその女性のサービス業よという一言でようやく察しがついたという。それにしても、マンガのような話が、実際にあるもなんだねぇ。
それから、タイトルにもかいた「スタバ」。これも、若い人にスタバの一号店はどこかとたずねられたがわからなかったという。何でもかんでも省略して短くしてしまうことに戸惑っている。もひとつ、ドタキャン。これもSさんにはわからない言葉だったのだが、一番の混乱は、相手がこれを英語だと思っていたこと。Sさんは発音から連想される単語を思い浮かべるが、わからなかったという。
ついでに、日本に帰ってきて一番驚くのは、電車の中での化粧だそうだ。昭和の頃の女性は、人前で化粧を(直すのではなく)するなんて、思いもよらないことだった。もちろん、今でもそういう人がほとんどだが…Sさんは電車に乗って目のやり場に困ることがあると嘆いていた。