方言

lunch_lunch2007-11-17

ネットで調べものをしていたら、偶然こんな本を見つけた。『面白かんべェ上州弁』の3冊と、『上州弁読本』という1冊だ。題名からして「上州弁」に関する研究をまとめた本らしいが、なんだかとても面白そうだ。地方のタウンマガジンに15年間にわたって掲載された記事の集大成だという。
すぐにオーダーしたものが、昨日届いた。これがものすごく面白い。日常的に使われている「上州弁」を取り上げるだけでなく、高度成長期を越えて消えてしまったものも掘り起こして、丁寧に解説している。たんに方言の言い回しを羅列しているのではなく、「連母音の融合長音化」などという具合に、きちんと文法に基づいて解説している。だからといって、教科書的な堅苦しいものでは、まったくない。その言葉を使うシーンを、あるときは遠い日を思い出しながら、愛情を持って書いたエッセイだ。 
実は私は中学1年まで群馬県の北部で暮らしていた。そこで、まさに上州弁を日常的に使っていたわけだ。上州弁は、東北弁などのように発音自体に特徴のある言葉ではないので、そのころは方言を使っているという意識はあまり無かった。たまに東京に行ったりすると、ちょっと違和感を感じないでもなかったが…
長じて旅行者としてたずねたときに、特徴的な語尾や、言い回しに懐かしさを感じて、いわゆる標準語(いまは共通語?)とは随分違っているのを認識した。
今は使われなくなってしまったと著者が書いている言葉も、私の思い出の中には残っているものが多く、懐かしく読んだ。