Twitterの活用

東京消防庁Twitterで災害情報を発信し、フォロワーからの災害情報のうち、地元消防等からの報告にはない重要なものがあれば、事実関係を確認するという。
Twitterは即時にピンポイントの情報を発信できるという意味で、素晴らしいシステムだと思う。

私は2004年10月23日の中越地震の時に、被災地の学校がホームページでどのように情報発信をするかを10日間に渡って調べた。

震源地に近い長岡市では36パーセントの学校が、見附市では77パーセントの学校が何らかの情報を発信した。小千谷市の吉谷小学校では、10月30日から学校の被害状況や、校区の道路の様子などの情報を毎日発信した。学校が始まってからは児童の明るい笑顔も掲載した。ふるさとを離れて遠くに住む地域の出身者が、これを見てふるさとの被災状況を知ってくれたらいいのにと思った。

公共交通機関の復旧情報など、生徒に対する情報発信をいち早く始めた高校もあった。臨時にテキストだけのページを立ち上げた学校もあった。当時でも高校生の9割以上が持っているという携帯電話での閲覧に対応すると同時に、無駄な装飾を省き先生の負担を軽くするという目的もあったと思う。

それから私は、例えば、自宅前の道路が陥没して交通に支障をきたしているなどというピンポイントの被害状況を携帯カメラで撮影してアップロードできるシステムがあればよいのにと、機会があるごとに声に出してきた。
私の提案を聞いた行政の職員は、皆「情報の信頼性が…」といって、取り合ってくれなかった。予め登録された協力者の発信する情報ならかなりの確度で信頼できるはずなのに、限りなく100%の確度でなければならないというのだろうかと不満に思ったものだった。

今年になってTwitterを使い始めたころには、そのことはすっかり忘れていた。先日江の島でTubeのコンサートが行われた日に、帰りの人で藤沢駅が混雑しているかどうかつぶやいた。すぐに一人のフォロワーが反応してくれて、それをもう一人のユーザーがリツイートしてくれた。そのときは残念ながら明確な情報は得られなかった。でも、私が藤沢駅に帰りついたときに、混雑はなかったと再度つぶやいたら、最初に反応してくれたフォロワーから「情報をありがとう」とリプライが帰ってきた。

こういうちょっとしたやりとりで、ピンポイントの災害情報を伝えることができるのだ。
先日の大雨で市内の各所で道路に水が溢れて通行止めになったが、私の知る会社では、通勤途中の社員どうして携帯メールで情報を送り合っていた。それを、Twitterでつぶやけば多くの人に一斉に情報を送ることができるのだ。

最近は、やや信頼性にかける情報でも市民にとっては必要だと考える行政が増えてきている。地域SNSや、ブログ、それにも増してTwitterの急速な普及が大きく関連しているようだ。
平時は趣味や、専門分野のことを大いにつぶやいて楽しむ。いざという時のために地域で災害発生時用のハッシュタグを用意しておけば、皆で利用できる社会インフラとしてTwitterを利用することができると思うのだが…