淳子の新たなる法則「ハワイ旅行と車のアクシデントの関係」

北海道のお土産を受け取るために友達の家をたずねた淳子は、少しの時間だからと、車を道路のちょっと広いところに止めておいた。しばらくして車のところにもどってみると、かなり接近して前後に車が止まっている。なんとか抜け出そうと、何度も切り返しを試みたがどうにも抜けることができないというのだ。 
「どうしよう、どうしたらいい?」そう言われても「動かせるようになるまで、待つしかないでしょう」としか言いようが無い。
実際、いつもの土曜日なら覚悟を決めてのんびり待つことができる。しかし、今日は淳子はハワイに出発する日。4時には大船の駅に行かなくてはならない。家に帰って準備をする時間から逆算すると、横浜を12時にでればなんとか間に合う。とにかくあきらめて、それまで待つしかない。
しばらくして淳子から二度目の電話。車は現場近くのほかの友人が移動して預かってくれ、ハワイから帰ったら取りに行くことになったという。
昼近くに帰ってきた淳子は 「もう、ハワイに行く前は、車に乗らない」 ポツンとつぶやいた。
一昨年の夏のハワイ旅行のときも、前日に追突事故を起こした前歴がある。今回の出来事と合わせて、「淳子におけるハワイ旅行と車のアクシデントの関係」は、完全に確立されたといえよう。