すすきの原

lunch_lunch1997-11-10

私のたっての願いで、箱根の仙石原にすすきを見に行った。夫は「何が良くて、そんなものをわざわざ見に行かなくてはならないのか」と、かなり不満を感じている様子だったが、今日は私の好きなことをする日になっていたので、しぶしぶ連れていってくれた。
最近脚光を浴びているせいか、平日にも関わらず仙石原にはおおぜいの人が訪れていた。すすきの穂は開ききって、強い風が吹いたらいっせいに飛んでいってしまいそうであった。すすきの原をホンのちょっとだけ歩いて、私が写真を何枚か撮る間に、夫はすでに車に戻ろうとしている。彼はいつも自分の思い通りに休日をすごすのではなく、たまには私の好きなことに付き合おうという気持ちが、芽生えてきている。その反面、最近かなり気が短くなってきている。私には、その二つの気持ちが彼の心の中で葛藤しているのが、手に取るようにわかるのである。しかし今日は私の決めた一日をすごす、どんなことがあっても。
今日の箱根の目的はすすきだけだったので、仙石原を後にし、そのまま海岸線を走って帰ってきた。ちょうど昼時になったので、海岸沿にあるステーキハウスに立ち寄った。入ったのが12時15分、25卓ほどの客席には4卓しか客が入っていなかった。しばらくして2卓埋まったが、1時に私たちが店を出るまで、客は私たちを含めて、全部で17名ほど。ほとんどが1300円ほどのランチを注文している様子であるから、客単価は一人1500円になるかならないか。そうすると12時から1時までの売り上げは、約25000円から30000円ほどになる。従業員がホールに4人、キッチンは見えないがこの規模でこのメニューだと3人はいる。おそらく、この一時間の粗利では、経費は賄えないであろう。
歴史もあり、味も良いこの店でさえこのような状態である。その後通りすがりに見た、大手外食チェーンの経営する、中華レストランの駐車場は、ほぼ埋まっていたことからすると、やはり昼食には1000円以上かける人は少なくなっているということなのか。