New中古Book

猪原がパワーブック160(中古)を入手した。椎野のパソコンが壊れたので「何か代わりになるものを」と探してくれたものである。そのPB160はとりあえずは起動したが、すぐに聞きなれないメロディーを奏で、その後ウンともスンとも言わなくなってしまった。そこで猪原が本領を発揮する。彼はパソコンを使うこと以上に、開けて中身をいじることのほうが好きな人間である。メモリをはずしたり、必要もない場所まで分解して喜んでいる。ま、私も人のことは言えない。さらに「もう一人、もっと好きなのがいるね」と猪原と笑った。
結局「ハードディスクに障害があるようだから、中古のハードディスクを探して付け替えよう」ということになった。猪原が帰って「さあ、お掃除を始めようか」とマサグチと話しているときに電話が鳴った。猪原からである。彼がトマトを出てまだ2.3分しかたっていない。まだ家には着いていないはずである。「坂道で転んだ」。昨日の雪のなごりで凍った道で、滑ったらしい。彼はPB160と、自分のPB150をリュックに入れて背負っている。「家に帰ってPBみるのが恐い」
家に帰ってから電話がないところをみると、2台のPBはきっと無事だったのだろう。