10月に読んだ本、読まなかった本

ウンベルトエーコを読みたいと思ったが、とりあえず文庫本になっている『フーコーの振り子』を買ってみた。
 フーコーの振り子 上 (文春文庫) フーコーの振り子 下 (文春文庫)
ちょっと読みにくいと感じたので先に伸ばそうと、手元にあった本坂口安吾の短編集『白痴』から読んだ。
 ISBN:4101024014:detai

どうしてこの本を読もうと思ったのかわからないけど、これはずいぶん前に買っておいたものだ。おそらく田宮虎彦の『花』を読んだときに、太平洋戦争のさなかの市井の様子を描いた小説を読みたくなって買ったものだと思う。その後気が変わって、そのままになっていたのだろう。
この時代の一人称の小説は、あきれるほどに退廃的なものが多い。酒と女におぼれる日々、借金などなど、文士と呼ばれる人たちの日常や価値観はいったいどのようなものだったのだろう。