イメチェン失敗

我が家はただいま塗り替え中。
当初予定した大手建設会社の見積もりは驚くほどの高額だったので、休日に塗装屋さんをやっているグループがあると聞き、作業を依頼した。彼らは、もう10年近くかそれ以上やっているということで、実績も多くあるらしい。あそこの家も、あっちもと、我が家の庭から見渡せる範囲の家も何軒か塗装しているという。
先日ざっとした打ち合わせの後に、色決めをした。この機会に、落ち着いた雰囲気にイメージチェンジしたいと思い、屋根は以前と同じ黒、壁は少し濃い色(カラーネームでいうとtanくらいかな)を選んだ。するとリーダーの方が、見本で見るといいようだが、実際に塗るとずいぶん雰囲気が違う。思ったより暗い色になるから、もう少し明るい色を選んだほうがいいという。プロではないけど、限りなくそれに近い方のいうことだから、私は素直に従って、彼の薦める色に決めた。
今日は作業を始めて2日目。午前中までに屋根が終了し、午後からは軒裏と、外壁の塗装が始まった。途中リーダーの方が神妙な顔つきで私を呼びに来た。塗料の色が思ったより明るいというのだ。行ってみると、確かに明るい。ほとんど白に近く、清潔感の漂う家という雰囲気で、私の意図したものとはかなり違っている。
ちょっと(かなりかな)ショックだったが、もともとこの家はこんな色だった。元の新しい家によみがえったといえばそれまでだ。それに、私だって最初に選んだ色に絶対的な自信があったわけでもないし。それに、それに、たぶん夏はこの方が涼しいし…
いろんな角度から考えて、私はこの色のままでもいいと納得した。それでも塗装屋さんは責任を感じているようで、ペンキ屋さんに交換を掛け合ってみるといって帰っていった。しばらくしてダメだったと連絡があった。
かくしてわがやのイメチェンは失敗し、私は花嫁衣裳のように無垢な色の家に住むことになった。