女心

lunch_lunch2005-12-06

一泊の予定が日帰りになって、今日は有効に一日がつかえることとなった。
まずは、溜まっている仕事を片付けて、切らしているコーヒーを買いに行った。ついでに、髪も整えておこうと美容院へ…
私はどうも美容院には恵まれていなくて、なかなか気に入った店(人?)に出会わない。若い頃から通い、時々浮気しながらももう30年来の付き合いになる店がある(あった)。カットの技術は確かなものがあるのだが、その長さ、親しさゆえの弊害がある。ある時期からは、店と客というより友達同士のようになってしまったことだ。昔はお任せというとそれなりに工夫して切ってくれたものだが、次第にそれほど一生懸命に考えてはくれなくなった。たしかに、年齢を重ねるにつれて、自分というものが固まってくるし、長年いじっている客の頭は新鮮味もなくなるかもしれない。でも、親身になって考えてくれるのが商売って言うものだと思う。
そんなわけで、ここ数年はいろんな店を渡り歩くはめになっている。六本木、二子玉、青葉台、恵比寿、新宿、藤沢、チェーン店、家のごく近くなどなど、いろんなところに行ったが、どこもしっくりと来るものがない。ふらっと立ち寄った店でのカットが気に入っても、次に行ったときにはどうもダメだったり、淳子の行きつけの店がよさそうなので、予約してもらって行ってみるがこれもイマイチ。
で、今日、近くのスーパーの中にある店に行ってみた。ばさばさしてさえいなければいいくらいの、かなりどうでもいい気持ちでいった。私の係りになった人のはさみ捌きは、あの小気味のいいシャカシャカっとしたものではなく、かなりおとなしめだ。極端な言い方をすると、切ってるんだか切ってないんだかわからないような感じ。私は髪を切るとき、雑誌を渡されないばあいは目を閉じている。そんな時、シャカシャカという音を聞くと、ああ髪を切っているんだなという充実感というか、安心感といったものがある。不安になって時折薄目をあけて鏡を見ると、確かに短くなっているし、ケープにもそれなりの長さと量の髪の毛が落ちているので、一安心。
作業が終わって、鏡を見たらびっくり。髪の分け目がいつもの位置になく、ほとんど分け目をつけないまま前髪が額の上を横に流れている。あ、これって最近のはやりだよね、しかも若い人の…と思った瞬間、この店(人)が気に入った。実際には、私はこの髪型は昔から好きではない。ちょっと間違えるとあの湯浅某のようになってしまうからかも。なので、店を出てすぐに化粧室に行って、いつもの通りの位置で分けて、いつものような髪型に直してしまった。
だったら、何がうれしかったのかというと、年相応でなくちょっと若めの髪型に仕上げてくれたこと。たったそれだけのことなのに、軽やかな気持ちになってくる。いくつになっても女心ってあるものなのね。今日は思わぬ発見をした。